概要
基本的に、ライフスタイル医学の実践そのものには資格は不要ですが、International Board of Lifestyle Medicine (IBLM):国際ライフスタイル医学専門職委員会による認定試験制度があります。
それがLifestyle Medicine Board Certification(ライフスタイル医学認定専門職試験)です。
現在の医学教育は栄養、運動、睡眠、ストレスマネジメント、社会的つながりなどのライフスタイル医学(LM)のコア領域全てをカバーしていません。一方、全世界的にNon-communicable Disease/非感染性疾患(NCD)が蔓延しており、その原因の実に7割は私たちが留意することで変更可能なライフスタイルに起因していることがわかっています。
IBLMは、確立されたEBM(Evidence-based Medicine)に基づく教材を提供すると共に、世界各国で英語もしくは多言語にて試験を開催しています。
JSLMではIBLMとの協力の下、日本でも2021年に初めての日本語による認定試験を開催しました。
IBLMによる認定試験の他に、ライフスタイル医学を系統的に学習する方法としてBritish Society of Lifestyle Medicine (BSLM) 主催のCore Accreditationという認定コースも始まりました。こちらについても今後、詳細な情報を発信していく予定です。
JSLMではさらに、オンライン参加型勉強会である「LMジャーナルクラブ」を開催しております。
詳細はこちらをご覧ください。
ライフスタイル医学認定を取るために必要な条件は
IBLMの定める受験資格をまとめますと以下の通りです。
- 修士課程以上の医療関連分野での最終学歴(★日本の医師免許を有するものは学士での受験が可能です)
- IBLM指定のオンラインコース修了(30時間=30オンラインCMEs 以上)
- グローバルネットワーク内のカンファレンスに出席(20時間=20対人CMEs 以上)
- 医師のみ: LM実践の症例報告形式のケースレポート
(PDF: https://iblm.co/wp-content/uploads/2019/11/MDDOCertificationCaseStudyTemplate-1.pdf)
※CME: Continuing Medical Education
日本での試験実施
2021年は日本ライフスタイル医学会学術集会(10時間のカンファレンス)に参加することで対人CMEを付与され、初めて日本語が選択可能となり、日本国内にて認定試験を開催いたしました。(詳細はこちら)
2022年はIBLM主催の下、日本語が選択可能な形(日本語・英語の他、他の言語でも受験可能、4時間程度)で日本国内の最寄りのプロメトリックテストセンターを会場として(オンライン受験の選択肢もあり)開催いたしました。
2023年以降は受験者からIBLMへの直接申し込みの形式を取らせていただいております。
※学術集会の詳細は決まり次第、新着情報にて発表いたします。
学習のための教材
受験資格に必要なオンラインCME
IBLMへのリンク https://iblm.co/how/#exam
IBLMでは以下のオンラインCMEのうちいずれかを合計30時間以上修了することを条件としています。(何時間分に相当するかの単位をCMEと呼びます:例 10時間=10CMEs)
⚠️重要⚠️:ここでいうCMEとは、IBLMの定める単位のことで、アメリカの医師等が生涯教育として取得しなければいけないCMEとは別のものです。教材にはCME付き(金額が高い方)とCME無し(金額が安い方)の二種類が存在することがありますが、JSLMに申し込みをいただく場合は日本国内での受験になり、IBLMと連携したものになりますので、CME無しの教材でオンラインコースを修了していただけば、受験に必要な資格を満たしたことになります。(ご自身が今後アメリカでの医師活動をするなどの理由で、IBLMを介さずにABLM(American Board of Lifestyle Medicine)に直接申し込んで認定試験を受験する際には、CME付きのオンラインコースを受講する必要がありますので、ご注意ください。)
コースの購入方法についてはIBLMのウェブサイトをご参照ください。
★JSLMのオススメはこちらの教材になります。↓
受験資格に必要なカンファレンス参加(対人CME、開催地へ赴く必要があるもの)
IBLMは以下のカンファレンスのうちいずれかを合計20時間以上修了することを条件としています。(何時間分に相当するかの単位をCMEと呼びます:例 10時間=10CMEs)
※CME:Continuing Medical Education
カンファレンスの開催情報・申し込み方法は上記IBLMのウェブサイトをご参照ください。
医師は症例報告(1例)の30日前までの提出が必要です。
認定試験はIBLMへ直接お申し込みください。2021年以降、日本国内でも受験可能な制度がございました。ここ数年は毎年、IBLMにて一部制度の改定をされております。今年の認定試験について、さらに詳しくお知りになりたい方はIBLMのホームページをご覧いただくか、お気軽にoffice@lifestylemedicinejapan.orgまでお問い合わせください。
受講・修了に関してのルール
30時間分のオンラインCMEsと10時間分の対人CMEsは認定試験の36ヶ月前以降に受講を開始したものに限ります。2023年までに参加した対人CMEsは10CMEsで受験資格有りとなりますが、IBLMの制度変更により2024年からは20CMEsが必要となります。
※しかしながら、JSLMの学術集会がIBLMから認定されない年は、2023年1月1日時点の日本国内において対人CMEとして認定されているカンファレンスやコースがないため、海外で対人CMEとして認定されているカンファレンスやコースにオンラインで参加することで対人CMEとして認められます。
修了証明書と症例報告(医師のみ1例提出)は認定試験の30日前までに提出しなければいけません。
会期の直後に同会場で認定試験を開催するカンファレンスに参加する際には事後提出が認められています。(JSLMの学術集会と試験は別日程での開催ですが、試験の30日前までにCMEを発行することが可能です。)
申し込み方法
日本国内および国外での受験については以下のIBLMのサイトからお申し込みいただけます。
お問合せ先 office@lifestylemedicinejapan.org
ライフスタイル医学の文献を読む
- 2018年3ワークショップ20(20)バイオフィードバック研究・2018年・45巻・第1号3月5日
- 白井珠美
- UCSD医学部
Toward True Integration in Medicine―The Growth of Integrative Medicine and the New Precision Medicine and Lifestyle Medicine Movements in the U.S.
- Tamami SHIRAI
- UCSD School of Medicine
プレゼンテーション(2019年11月東北大学にて)
水上治1片栁直子2白井珠美3
1健康増進クリニック院長; 2都立駒込病院糖尿病内科部長;3UCSD医学部博士研究員
Lifestyle Medicine: What is it and why is it important today?
- Presentation Slide (November 2019, Tohoku University)
- Osamu Mizukami1 Naoko Katayanagi2 Tamami Shirai3
- 1Kenkozoshin Clinic; 2Tokyo Metropolitan Komagome Hospital; 3UCSD
LM文献
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